ーーー 「ぜはっ、ぜはっ」 トップスピードで二時間走り続け、やっと足を止めた。 見失わないようにするのが精一杯だった。 こっちはスーツで革靴っていう走りにくい格好ではあるものの、それがなくてもかなりきついだろうと思う。 僕はここまで息を切らしているのに、どうしてそんな涼しい顔をしていられるのか。なんか悔しい。