次の朝。



まるで昨日の朝とは

違う雰囲気が漂っていた。


気のせいだと思いたい。

ケド、気のせいじゃなかった‥
この空気‥
この影‥‥‥‥


あたしは恐る恐る

「おはよう♪」

そう言うと、

「あらー眞実おはよう‥早くご飯食べなさい。」


いつもと同じ、言葉を
言ったつもりなのかな?

母さん‥‥‥‥

今日は母さん、違うよ‥

父さんも悲しい顔してなんで新聞読んでるの?‥‥‥‥


こんなに近くに皆いるのに、
届くところにいるのに‥

皆の心はすごく遠いところに
あるようだった。





そして姉ちゃんがいない‥‥


兄ちゃんに



「姉ちゃんは????」


「まだ部屋じゃね?。寝てるんじゃない???」




兄ちゃんは重く言った。

多分兄ちゃんも少しは
この空気感じてるんだね。

なら、いいんだ。


よかった‥‥‥‥‥‥

少し怖かった。
姉ちゃんが家をでていった
んじゃないか??

考えてしまった。

そんな事させない‥
家族バラバラなんかありえないから‥
だけど姉ちゃん。





昨日見た顔あたしは
忘れない‥‥‥‥





あれが最後の笑顔だった。






あたしはボロボロになった。


ケドそれを助けてくれたのは


そう先生、貴方だった。