屋上につくと、あたしは

大声で泣いた。


そんなあたしを優しく

包んでくれた陽菜。


初夏の陽射しはあたしとは

正反対のようで、青く澄んだ空だった。



「眞実??大声で泣きな!」


それだけ言ってずっと、

あたしの傍にいてくれた。


ありがとう。

ありがとう陽菜‥‥


そして、

「櫻井のばーか!」


って、あたしたちは叫んだ。



あたしたちは顔を見合わせて

笑った。



そして、

「彼女いたって、眞実なりに頑張ってみな。」


それだけを言ってあたしたちは

空をみた。



あんなに青かった空も

いつの間にか空は赤く染まっていた。

それは、まるで

あの日先生と出会って、

あたしの心が先生色に

染まっていくのを見たような

気がした。