香川さん、何してるの?」声をかけてきたのは真琴の担任先生となる瀬山えみり先生だった。
「ここで合唱部の練習をしているんですよね」真琴は笑顔でそう言ったが瀬山先生はあきれた顔で言った。
「何年前の話?」と・・・。ここは雄司と美奈代が高校時代に通っていた高校らしい。二人はここで出会ったのだ。そして、二人ともここの合唱部出身だったらしいのだ。
そんなことがありつつ真琴は自分の教室へと案内された。
「ちょっと待ってて」瀬山先生に教室の前で待たされた。その時少年が走ってきた。
「あ‼痴漢か‼」その少年は真琴が痴漢と勘違いしてしまった少年だった。
「あ‼さっきは勘違いしちゃって・・「ごめん、犯人逃がしちゃった」少年は真琴の言葉を遮りそう言った。教室の扉をあけようとした少年は立ち止まって言った。
「俺、夏目快人ね」と言って扉をあけた。。少年の名前は夏目快人。
「快人?」真琴は聞き返すように言った。そしたら、前の扉から瀬山先生が「入って」といった。真琴は予想以上に緊張しているらしい。
「転校生を紹介します。じゃあ、香川さん」瀬山先生がそう言って真琴とバトンタッチした。
「初めまして、私は香川からきました…」真琴はチョークを持ち、黒板に書きだした。
「香川真琴です」真琴はとても笑顔でそう言った。そして、窓側の後ろから二番目の女の子が「どんだけ香川」と笑いながら叫んだ。
「私は合唱部で名門ということでこの学校にきました」
真琴はそういったがそう言ったらクラスのみんなの表情が一気に変わった。先生も戸惑っている。
「か、香川さん、ありがとう。席について」
と言って真琴を席に座らせる。

朝のホームルームが終わり真琴は教室から出た。そうしたら、とても可愛い美少女、谷優里亞が真琴に声をかけてきた。
「香川さんって合唱好きなの?」
「うん、香川で歌っていたから」真琴は元気に言った。そうしたら、教室から、ツインテールのほのかとショットヘアーの風香と里奈が出てきた。
「ああ、香川だもんね」とツインテールの女の子が言った。
「かわいそうだから案内してあげるよ。竹下通りとか・・・・」
そして、風香が言った。
「た…竹?」 真琴は竹下通りが何かわからなかった。
「でも、あそこうざくない?」
「ああ、スカウト?昨日も五人くらいに話しかけられて全然進めなかったんだよね。名刺はもらったけど‼」
そう言ってほのかが名刺を見せ、里奈に渡す。
「おお‼スゲー」目を見開いて里奈は言った。
「いやいや、優里亞に比べたら全然だから」
「芸能人だもんね」
風香とほのかが言った。優里亞は「そんな」って顔をしている。
「芸能人?テレビ出てるの?」真琴は驚きを隠せずに言った。
「いや、普通にお仕事だから…」優里亞はきょとんとした顔で言った。
「普通ってみんな優里亞みたいになりたいんだよ?」里奈は優里亞にそう言った。
「そうなの?」って優里亞は鈍感みたいだった。
真琴はそんな優里亞を見ながら「へー」思っていた。