恋とは停電した世界のようです







一昨年の夏のことだったらしい。

数年前、お互いに離婚を経験していた
美咲さんのお父さんとルーカスさんのお母さんが
仕事で知り合い、再婚を決めたこと。

そして美咲さんのお父さんの仕事の都合で
去年、ポルトガルから日本へ来たということ。


よくよく考えれば、ルーカスさんの容姿は外国の人そのものだし
最初に家で食事をしたとき、彼との会話で気づくべきだった。

つまり、わたしはとんでもない勘違いをしていたのである。


「すみません。本当にすみません」

誤解をしていたことを何度も謝り続ける
わたしに、ルーカスさんの方が申し訳なさそうな表情になって

「いえ、僕もきちんと事情を説明していなかったので…すみません」

と小さなため息をこぼすように微笑んだ。