恋とは停電した世界のようです


「お兄ちゃん…うち、冷凍食品そんな使わないし別にいらないよ」

無駄な出費だと咎めると
彼は少し口を尖らせて

「でもお前も学校の行事とかテスト前で忙しいときあるだろー?
そん時に使えばいいかなと思って」

「うーん、まぁ、それは…」

「あ!それでさー、鍋焼きうどん買ってきたんだけど、よかった?」

「うん、だいじょうぶ」

「ルーカスのぶんも買ってきたから、一緒に食おーぜ」

スーパーの袋からアルミホイルの器に入ったうどんを取り出して
兄は顔だけ振り向かせた。

「いえ、僕はこれで…、」

「なーに言ってんだよ。アイスも買ってきたから!な?」

「…では、お言葉にあまえさせていただきます」

申し訳なさそうに微笑んだあと、
ルーカスさんは「お手伝いします」と兄の隣に並んだ。