(…どうしよう、)
どきどき する
いつもは優しい顔でわらうのに、
先ほどの顔は艶めいた雰囲気が淡くふくまれていて
見慣れてないせいだと思ってはいても
彼が大人の男性なのだと余計に自覚せざるをえない。
普段からクラスで遠巻きに見ている同級生とは、まったく違う。
触れれば、
しっかりと感触が残りそうな喉ぼとけも
荒れていない色素のうすい唇も
ピシっとしたシャツがよく似あう広い肩幅も
(脚だって、びっくりするほど長いし…)
体格の差だというのを差し引いても
一般的に違うことが、自然と予想できてしまう。
(手だって)
ちらり、と視線を落とした彼の指先は
今日も丁寧に手入れされていることがわかるほど綺麗に整えられていた。
わたしよりもずっと白くて
爪が切り添えられた、大きな手。
触れてみたい、と思った。
同時に
触れられる人が羨ましい、とも
