恋とは停電した世界のようです


自分の部屋に戻ったあとベッドに潜りながら携帯を開いて、
今まで受信したメールを眺めた。

受信メールはルーカスさんから3日前に届いたもので止まっていて

他愛のない話をしたのちに「では、仕事に戻りますね」という彼の言葉に
「お仕事がんばってください」と返してから、メールは途切れていた。


(メール…なんでもいいから、来ないかなぁ)

そんなことを考えているうちに
うつらうつらと眠気が降りつもってきて、再びスッと瞼を閉じた。






「37.6℃」

とりあえず、今日は学校休みだな。

まだ背広を羽織っていない兄が
私のベッドの傍で、そう決定した。

「学校に連絡いれとくから。病院にも行くか?」

「ううん…いい」

「そっか…でもなんかあったら、すぐ俺の携帯鳴らせよ」

「うん…ありがと」

「これ風邪薬とポカリ。
ごはんは、コンビニのものだけど冷蔵庫の真ん中に入ってるから」

「ん…ごめんね。朝早くに買いに行ってもらって」

「全然。つか、俺こそ午前中仕事休めなくて、ごめんな」

申し訳なさそうに
兄の手のひらが額に触れる。

ひんやりと冷たくて、優しい手。