バタバタと階段を降りて、急いでいリビングへと駆け込んだ。

「お兄ちゃん、ごめん!朝ごはん-…」

まだ、これから…そう続けようとして
トースターの前に立つ兄と目があった。

「おう、はよ」

「お…はよ」

「めずらしいな。寝坊とか。てかお前、昨日あのまま寝たの?」

「あ、う、うん…」

「ふうん。シャワー浴びてくれば?寝癖すごいぞ」

「えっ!?」

「ほら、朝の支度しといてやるから」

「ありがと…」

新しいタオルを手にとって脱衣所に行くと
うつぶせに寝てしまったせいか、やや浮腫んだ瞼が鏡に映し出されていた。

(うわ…っ、なにこの顔)

もとから自分の顔はあまり好きではないし
寝起きの顔なんて、それこそ見たくないのに…

今日は一段と見たくない結果になっている。