恋とは停電した世界のようです


以前は外国の人と聞くだけで、
自己の主張が強く派手なイメージを持っていたけれど

ルーカスさんの場合、それとは反対に
外見こそ華やかなものの
こちらを窺ってくれる控えめな人もいるのだなぁと感じるようになっていた。

今日の彼は、淡いクリーム色のシャツに
ストライプの入った濃紺のネクタイを合わせていて
このままスーツのカタログに載れそうな気がした。

あざやかな金髪は、前から後ろに流すようにセットされていて
清潔そうな額が、ぱっと目に飛び込んでくる。

彼がコーヒーを追加すると言うので、わたしも紅茶を頼んでから
トイレのために席を立った。

鏡の前で手を洗っていると
そこには化粧っ気のない自分の顔が映し出されていた。

可愛いや美人というよりも
ただ、大人しそう。という印象の方が、しっくりくる。

そろそろメイクを覚えた方がいいのかな…と
手櫛で髪を整えながら、帰りに本屋に寄ろうと決めた。