愛輝side

さっきから後ろで永久ちゃんの声がする。しかも、泣いてる!?友達と何かの話で盛り上がっているみたいだけど…

「向井?聞いてんのー?」

マズイ。ボーッとしてた。

「ん?あー、ごめん。」

「もぉー、そんでさぁー!」

この後、俺の耳にとんでも無い言葉が過る。

「そっか、そっかぁ。永久ちゃん、〜の事、好きなんだねぇ。」

誰がかはよく聞こえなかった。…が、確かに永久ちゃんに好きな人ができた、そう言っていた。

「えっ?」

思わず声を上げてしまった。

「ん、どしたー?向井?」

「ちょ!ごめん!先に行ってて。」

そう言って俺は振り返り彼女の元へ向かった。