一方その頃。

久美の部屋では、またしても不幸が起きようとしていた。

『やめて下さい。』

久美が懇願する。男はお構いなしに久美に襲い掛かる。久美のシャツが捲られ下着が露わになった。

『お願い、やめて。』

『良いじゃん。敦には言わないから。』

男は久美の上に跨って、ズボンのチャックに指を掛けた。今日は、久美と加川と加川の友達で飲んでいたのだ。途中、加川は違う彼女からお誘いがあり少し抜けると言って部屋を出ていた。その間、久美は加川の友達と2人きりだったのだ。

『敦なんかやめとけよ！俺の方が絶対良いぜ！』

男はそう言ってズボンを脱いだ。久美は観念したように抵抗をやめる。男はニヤニヤと不気味な笑みを浮かべながら、自分のパンツを脱ごうとした。その時だった。久美は体を捻るように男から脱出した。

『あ、ちょ！』

男はパンツに足を引っ掛けて、その場に転んだ。久美は急いで玄関のドアを開ける。そして、外に出て固まった。

そこには、卓也と沙也加の姿があったのだ。