朝と昼と夜。〜昼〜

こうして卓也たちの恋が終わった。季節が追い打ちをかけるように冷たくのしかかる。1人でのクリスマスを過ごし、淡々とした毎日が過ぎていった。

そして、すれ違いのまま卒業した。

卓也は保育士に、久美は東京の大学に旅立った。

久美が東京の大学に通い始めて一ヶ月が経とうとした時だった。ある事件が起きたのだ。久美は大学で、ボランティアサークルに入った。そこで新入生の歓迎会が行われた。そこまでは良くある光景だった。夕方から深夜まで行われた歓迎会はおおいに盛り上がりを見せた。そんな歓迎会の最中、久美に異様な眼差しを向ける男がいた。

名は加川敦(カガワアツシ)

久美が通う大学の四年生だった。見るからにチャラチャラした男だ。耳にはピアスが開けられ、茶髪にロン毛。大きく開いた胸元からはタトゥーがチラチラと覗いていた。敦だけでは無かった、ボランティア部に相応しくない風体の男が数人いた。

久美以外の新入生は、何か変だと気付き始めていた。