「汐里ちゃん、強くなったんじゃない?」 「吉原さんのおかげだよ」 「僕は何もしてないよ。汐里ちゃんが自分で強くなったんだ。偉いね」 吉原さんはわたしの頭を優しく撫でた。 わたしはその手のひらに自分の手のひらを重ねた。 しばらくの間見つめあう。 『好き』のサイン、受け取って。 吉原さんの目ははじめ驚いていたけど、 それはいつもの優しい微笑みに変わった。 手のひらが頬に降りてくる。 吉原さんは、愛しいものを触れるかのように、わたしの頬を撫でた。 「吉原さん、大好き」 「知ってる」