「勝手じゃないよ。汐里ちゃんは僕の大切な患者さんだ。汐里ちゃんが死んじゃったら、僕が悲しむよ」 わたしが死んだら、吉原さんが悲しむ? 「どうせ退院したら、ただの他人でしょ!」 「ただの他人じゃない。人はいちど出会ったら、『縁』で結ばれるんだよ」 「『縁』?」 「すべての出会いは運命ってこと」 わたしの中でくすぶっていた想いが、 ようやく燃え始め、溶け始めたかのように感じられた。