ふたりぶんのコーヒーの缶を持って、吉原さんを待つ。 ドキドキする。 ちゃんと言えるかな。 本気だって、信じてもらえるかな。 返事が「ごめん」でもいい。 伝えられずにお別れするよりも、何倍もましだ。 窓の外では月が輝いていて、落とされた照明と共にロビーを照らしだしている。 「汐里ちゃん、お待たせ」 声とともに吉原さんが現れた。 月の光が彼の輪郭を縁取っている。