病室に戻ると、桃佳がわたしを見て、
「汐里ちゃん、どうかした?」
と、聞いてきた。
意気消沈しているのが顔に出ていたのだろう。
「8月29日に退院が決まった」
「えっ、そうなの」
「桃佳とも吉原さんともお別れだよー」
わたしは桃佳に抱きついた。
「汐里ちゃん、お見舞い来たら会えるって言ったじゃん」
「それだけじゃやだ。ずっとふたりのそばにいたい」
「わがまま言わないの。吉原さんが浮気しないかわたしが見張っててあげるから」
「浮気って…だって、付き合ってるわけじゃないもん」
拗ねて言うと、桃佳がわたしの背中をぽんぽんと叩く。

