ふたりとも大好きだったのに。 修司も綾乃も、わたしにとって大切な存在だったのに。 「ひどいでしょ?最低だよね……」 吉原さんがわたしの肩をそっと抱く。 「許せないのは当たり前でしょ。でも、今は違うんだよね。汐里ちゃんは許そうとしてるんだよね。自分だけ責めちゃだめ」 わたしは吉原さんの肩に寄りかかった。 心地よくあたたかい。 吉原さんはわたしの頭の上に自分の頭を乗せた。 そして、 「汐里ちゃんはいい子だよ」 と言ってくれた。