「おかあさん、ありがと、ね」 そう口にすると、お母さんは、 「子供の心配をするのも親の役割なのよ」 とそっけなく言った。 お母さんもお母さんなりにわたしを心配してくれていた。 「あなた、明るくなったわね」 「そう?」 「学校、嫌なら無理に行かなくてもいいから」 じゃあ、とお母さんは洗濯物を持って出ていった。