ピッ、ピッ、ピッ。 規則正しい電子音。 瞼が重い。 ここはどこだろう? 暗い部屋の中に、ぼんやりと光が浮かぶ。 どうやら懐中電灯の光らしい。 台の上に置かれた光が、人影を映し出す。 看護士さんだろうか。 長身の男の人が、なにやら点滴をいじっている。 眠くて眠くてたまらなかった。 頭も身体も痺れるように動かなくて。 ああ、どうしちゃったんだろう、わたし。 今は、夜だよね? 眠くて閉じそうになる瞼を必死で開く。