そんなノリセンに不幸にも振り回されることになってしまった俺は、手渡された紙を手の中でくしゃっと潰し、悪態をついたのだった。


というわけで、放課後。

日直が誰か分からなかったので、黒板にノリセンからの伝言を書き、職員室から清書用紙をもらってきた俺は、部活に向かう野球部の連中からの「頑張れよー」や「圭太サイナン〜」などの冷やかしの声を聞きながら、チクショウ、チクショウ!と自分の机に向かっていた。

黒板の脇に今日の日直の名前が書いてあるはずだけど、掃除のあとだったので綺麗に名前が消されており、誰か分からなかったのだ。


「ちっくしょー、こうなったらヤケだ。あえてノリセンにドン引きされるようなファンシーなメンバー表にしてやろうか……」


ブツブツと文句をたれながら、バスケ、サッカー、綱引き、ソフト、バドミントン等の種目に出場するクラスメイトの名前を記入していく。

体育祭は2週間後。

今日のLHRは各種目に誰が出るかを決めるものだったのだけれど、決めたら決めたでクラス委員はさっさと部活に行ってしまうし、ノリセンには思わぬ形で雑用を押し付けられるしで、今日はなかなかに災難な日らしい。

--と。