「えええええっ、廊下にいたのかよ…」

「うん、佐田君が来たから隣の教室に隠れたんだ。」

「はぁー…俺ダッサ!!」

「ダサくないよ!
つまり僕は、なにが言いたいかって言うと…

その、佐田君はちゃんと頑張って僕を守ってくれたから、今度は僕が守る番だと思うんだ。

恩返しをしなきゃ。」

「………。」

ペシッ

頭を軽くたたかれた。

「お前は鶴か。w

いーのそんなことは!
第一守ってもらうほど傷付いたりしてねぇし?

そもそも冬夜弱そうだし?

恩返しなんて、考えるのは鶴くらいなの!
わかった?」

「う~ん…」

「よしっ!
それじゃ、今日は1日ゆっくりしようぜ。

冬夜の話したいことも全部聞くから。」

話したいこと、全部聞いてくれる。
そんなこと、今まで言われたことないから。


だから、ドキッとしてしまった。


「あり…が、と」

「どういたしまして!!」

お礼を言うと、佐田君はニヒヒ、と笑って、僕の頭をわしゃわしゃと撫でた。