最悪だ


あ、そうだもう課長にあげよう

なんか腹立つし


「課長、これどうぞ」


「…俺の、ために?」


嫌がらせのつもりなのに


「え、まあそうですけど

一滴も残さず飲んでください」


課長はとても嬉しそうだった


「ありがとう」


「本当に飲むんですか?」


「当たり前だろ、

木下からのプレゼントなんだから。」


そんな大層なもんじゃないんだけど




「あ、そういえばお前の兄貴

俺ん家でずっと泊まらしてたんだけどな」


「え、マジですか」


「ちゃんと嫁さんと仲直りしてやったよ

だからもう安心しろよ、妹ちゃん。」





なんでコイツはこんなに素敵なんだろう


なんで私はこんなに素直じゃないんだろう


私と課長は似合わない…


ジャッキーみたいな素直さもないし


桃子さんみたいな美しさもない


私は…




「課長、」



「ん?」



「もうこの変な関係やめませんか」



自分で終止符をつけることにした