ファントム・ゴッド Ⅰ




まだまだパリッとした制服に袖を通し、鏡の前でにこり、笑顔の練習。
今週から通いだした高校は県№1の秀才が集う高校、相澤学園。


「まぁ私わりと童顔だし、ばれないかな」


昨日も一昨日も大丈夫だし、今日もボロさえ出さなければ普通に高校生活を送れるだろう。
これから三年間、きちんと通えるようにしなければ。


なんて思いながら鞄に教科書やらルーズリーフやらを詰め込む。



「あーさーひー、時間だぞぉおおおお」


かちゃ、と伊達めがねを装着し部屋から出ようとしたちょうどその時リビングから叫び声にも似た大声で呼ばれビク---肩を震わせた。


「うるせえ……おっと、危ない危ない」


ちょっと気を抜くとすぐこれだ、素が出てしまう。


ベッドサイドにおいてある写真に向って いってきます と小さくつぶやき部屋をでた。






「あー!!やっときたな!!早くしろよ!!部活遅れるだろ!!」
「ごめんね、女の子は身支度に時間がかかるものなのよ」
「あさひ、はい、お弁当」
「ねぇ、あさひー今日屋上でご飯一緒しよう~」



なんというか、この兄弟はまとまりがなさ過ぎる。
…まぁ、それがおもしろくもあるんだけど。



「はいはい、とりあえず学校いこ!!
話は歩きながらねー」


「おう!!」
「そうだね」
「ほいほーい」