「ッッ!!!!!」
…全く、寝覚めの悪い朝だ。
クリーム色の天井をたっぷり2秒見つめ心を落ち着かせる。
ふーっと息を吐くのと同時に窓の外で小鳥が鳴いた。
「はぁ、起きなきゃ…またあのクッソうるさいやつが来る前に一刻もはやく」
ペタ…と足をつくとひんやりとした床、ちょっと寒いなぁなんて思いながらスリッパに足を滑らせた
パタパタと床を蹴る音、あたしの頭の何にはあのときの記憶がこんなにも鮮明に残っている
忘れるつもりは一切ない、がいい加減克服しなくちゃいけないものでもあるのだこの記憶は
パタン
螺旋階段をゆっくりと下りると、おはよう と声をかけられた。
「おはよう、春樹兄さん」
ミルクティー色のふわふわの髪を揺らし振り向く兄はやっぱりかっこいいなぁなんて思う。
ニコリ-----、うん。やっぱりかっこいい。目の保養になる。
「ふぁああああああ」
大きなあくびと共に逆の螺旋階段から降りてきた春樹兄さんと髪の色(黒髪)以外同じもう一人の兄
「翔汰兄さん、おはよう。
相変わらず朝弱いね、ふふっ」
「う~ん、あーあさひ、おはよう」
あさひに挨拶をした翔汰はまたふぁあああああ と大きなあくびをして洗面上に向かった
「まったく、俺には挨拶なしだよねあいつってば」
私が自分の席に着くと春樹兄さんはそうポツリとつぶやいた。
そんな兄に私は思わず笑みがこぼれた。
これが、今の日常。私の家族。