12歳の誕生日、私と両親はある騒動に巻き込まれた。
「あさひ、逃げなさい…逃げ、て!!!!」
「いや…お母さん!お母さん!!」
雨に打たれてぐっしょりと水を含んだ服がやけに重く感じた。
目の前で力なく、ぐったりと目を閉じた母。
「いやだ。いやだ-------お母さん!!!!!」
涙が両の目から溢れ視界がぐにゃりとにじんだ
ちゃんと母をみて目を開けてと訴えたいのに涙で見えなくなる、声をだそうにも喉につっかえて言葉を発することができない。
少しの間母の手をぎゅっと握って、ヒックと嗚咽を漏らすことしか私にはできなかった。
「あさひ!!!!!!!」
パッと視界が開けた気がした。
父だ。
お父さんがあたしを呼んでる-----!
「お、お父さん-------!!!」
声のするほうに目を向け、父を視界で捉えた瞬間だった。
パァン-------------
天を裂く銃声と、目の前であたしに向かって伸ばされた手がゆっくりとスローモーションのように地面に叩き付けられる光景。
何かが、壊れるオトがした。
「いやぁあああああああああああああああ」

