「火傷が痛いのか?」 先輩は私の背中をさする、小さな子供をあやすように。 この一つ一つの行動でまた好きになる。 胸が押しつぶされそうなくらいに悲しくなったり、うれしくなる気持ちを先輩は気付かない。 ―――先輩が好きなんです。 先輩は如月先輩のもの。 けれど先輩は色々な、女子を拒まない。 逃げていく女の子も追わない。 先輩は好きな人しか求めない、好きでもない女の人はどうでもいい。 そんな先輩を好きになったのが間違いだった。