そして次の日、後夜祭も無事終わり、やっと落ち着いた生活が送れる。
あの後そのまま誰にも何も言わずに帰ったから、絶対心配してたよね。
俊介君ともあの後合わなかったし、しょうがないよね。
「葵!」
「あっ叶夢っち...」
靴箱でお友達と喋っていた叶夢っちがバタバタと走ってくる。今一番会いたくなかったのに...。
「葵昨日はどこ行ってたの!後夜祭の後全然帰ってこなかったからみんな心配したんだよ」
叶夢っち目の下にくまができてすっごく顔も疲れてる。ほんとに心配して寝れなかったんだ。
「ごめんね..実はさあの後ちょっと色々あってね」
「知ってるよ。俊介君から全部聞いた、ほら来たよ」
後ろを振り向くと下を向いてとぼとぼと歩く俊介君の姿。いつもより元気がない。
「あっ...」