白に包まれた
部屋の窓を開ける
昨日なかった銀色の星が静かに瞬く
こんなにも淡いあの星の光でさえ
私は 手に入れることはできない
暗闇を纏うことしか許されない…


今の自分の姿が
いつか読んだ童話の主人公と重なった
決して輝くことの許されない哀れな少女


―‐私は シンデレラ。


王子様、早く来て。
この命が尽きる前に。
無機質で冷たいだけのシーツになんて包まれていたくない
私は 温かいぬくもりがほしい
早く来て、王子様‐―


夢をみた。
銀色の瞳をした少年が
今日見た星空を
私の手をひいて
ずっと ずっと 歩いていくの
彼は優しく微笑んで
『おやすみなさい』って言うの


そのあと私は どうなったのかな…?


ぬくもりに包まれて
誰かの寝顔を
そっと覗く
今日も見つけた。
輝くことの許されない
哀れな少女を…



**********************・纏う(まとう)

イメージは、『病気の女の子』。彼女はきっと、たくさんのぬくもりに包まれて幸せだと思います。

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