「……悠雅はまだ病室にこもってるの?」







海という幹部の弱々しい声で皆が顔を上げる







「ええ…。

看護師たちが心配しているくらいですよ」




「無理もねぇよ…


俺達だって今どっかの族に攻めいられたら瞬殺されるぜ…ハハッ…」





相楽の言葉と弱々しく乾いた笑いが倉庫に響く





「………面白くない冗談だね…」



「…そうですね

冗談じゃなくなりそうです」






大切なものを見つけてしまったら




それが無いだけで心の支えもなくなり




全国No.1と謳われる族も


ここまで弱々しくなってしまう








「……弱くなりましたね、僕達も」