「上等だ」
声が降ってきた方を見上げると妖艶な笑みの悠雅
「ん」
それにコクンと頷くと、顔を隠していたベールをゆっくりと持ち上げられる
まだ神父さん何も言ってないのにね?
「これから先、お前は俺の隣で笑っていてくれればそれでいい」
「私も、悠雅が傍にいてくれたら他に何もいらない」
「……幸せにする」
「うん。私も…」
勝手に自分達だけで進め、言葉を交わした後
悠雅の顔が斜めに近づいてきて、見せつけるようにされた“誓いのキス”
「ひゅー」
「ぴゅーっ!!」
たくさんの口笛の音に
「おめでとうーーー!!」
「お幸せにっっ」
「おめでとうございまぁぁすっっ!!」
「幸せになってねぇぇ」
たくさんの歓声
そして、さっきよりも大きな拍手
……あぁ
幸せだね
「……っっ!!」
無事に指輪交換を終え、幸せで涙が溢れそうになったとき
後ろの方の端っこに見つけたのは
「お兄ちゃん……」
キレイにスーツを着こなした興の姿だった
「……澪」
「…えっ?何?」
優しく声をかけられるも、悠雅の方を見れない
興の姿を見失わない様にと
私の視線は動かない
「……行ってくるか?」
「へっ!?」
その言葉に思わず視線を悠雅に向けると
「行きたいなら行ってこい」
そう言ったあと、顎で興のいる方向を指した

