淡く儚い恋物語 Ⅱ ~貴方との夢~







「お時間です」






ゆっくりと控え室の扉が開かれ女の人が私達を呼ぶ








「行くぞ」








そう言ってこちらに伸ばしてくれる手に自分の手を重ねると優しく包まれる








「うん!」









満面の笑みで頷くと、やっぱり優しい笑みが返ってきた









「あんまりひっつくなよ」








「あ、ごめん…」








思わず悠雅の腕にしがみついた私は慌てて離れようとする






すると







「ちげぇーよ

奏に、だ。」







「奏さん?」







「俺の所まで一緒に歩いて来るだろ」







「あぁ!」







そうだ、お父さんがいない私はバージンロードを奏さんと歩くのだ








「でもあれは腕を組まないといけないのよ?」






「組むな」






「無理よ…」







「じゃあ俺が迎えに行ってやる」








「…ふっ
バカ」









そうしてくれても構わないけど…



やっぱり少し恥ずかしい









「なら誓いのキスは覚えとけ」






「………



……………はっ!?」









思わず悠雅の顔を見ると、ニヤリと片方の口角を上げ妖艶に微笑んでいた








「……バカ」







「なんとでも」









そんな会話をしているうちに目の前には白いチャペル








「後でね。」






「早く来いよ」








そこで新婦の私は、先に扉の中へ入っていく新郎の悠雅を見送る








「新婦の方はこちらで少々お待ちください。」







そう言われてから数分間








この大きなチャペルの中にどれほどの人が入っているのだろうと考え緊張してきていた







ほとんどが私の知らない組関係の人だけど









優香、海、相楽、蒼、聖夜さん、桜澪、白澪、青澪、灰澪の総長と幹部の人達








そして……







私の実の兄である瀬織 興も来ているはずだった