淡く儚い恋物語 Ⅱ ~貴方との夢~



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「ただいま…」





そう呟いた小さな声も暗闇に吸い込まれて消えていく





でも、昔みたいな孤独を感じる気持ちはない






むしろこの部屋に帰ってこれることで心が温まっていく






パチッ





リビングの電球をつけると、広い部屋が温かいオレンジ色の光に包まれる






「さ…、悠雅が帰ってくる前に晩ご飯作らなきゃ」







住み始めた時は、朝ごはんも晩ご飯も蒼が準備してくれていた





蒼の料理の腕はプロ級で、腕に自信はある私でも絶句するくらいだった






慣れてきた後も、自分が作ろうかと気を利かせてくれたし、夜はデリバリーで私が帰ってくる前には家にご飯がある状態にしておこうかなど色々聞いてくれた






でも、私が自分で作ると言ったのと





悠雅の「澪の飯をデリバリーで済ますな」の一言でそれは無しになってしまった







だからか最近蒼には朝に悠雅を迎えに来る一瞬しか会えてない







「きっと…組の仕事は忙しいのよね…」







悠雅が帰ってくる時間もバラバラ






でも9時前に帰ってきたことは一度もない





早くて10時




遅くて2時や3時






たまに帰ってこないこともある








「……」





シンと静まり返る広い部屋






正直寂しい