<相楽side>
「あ、飛鷹さんだ」
「海様と相楽様もいる♡」
学校に近づくにつれ、集める視線の数が増えていくのはいつまで経っても変わらない
でも…
族が解散されて一つだけ大きく変わったことはあった
「飛鷹さんって、やっぱり黒澪の姫だけあって綺麗…」
「堂々としてるよね」
「羨ましい…けどかっこいい」
俺達といることでかなりの罵声を浴びさせられていたみっちゃん
本人は泣いたり、助けを求めてきたことは一度もなかった
けど、きっと心の中で傷ついていたであろう学校でのいじめ
だけど
「黒澪と劉霞との交戦のとき、黒澪の姫は命懸けで仲間を守った」
その噂が一瞬でこの辺り一帯に広まった後
学校でのみっちゃんに向けられる視線の意味は変わってきていた
「相楽?」
前を歩くみっちゃんが振り向き、小首を傾げてこっちを見る
その姿はあまりにも愛おしくて
(悠雅じゃなかったら絶対に渡してなかったなー、俺)
そう心の中で苦笑しながら
「はいよ」
歩くスピードを速めて、みっちゃんと海に追いつく

