淡く儚い恋物語 Ⅱ ~貴方との夢~


<相楽side>







「あ、飛鷹さんだ」




「海様と相楽様もいる♡」






学校に近づくにつれ、集める視線の数が増えていくのはいつまで経っても変わらない







でも…




族が解散されて一つだけ大きく変わったことはあった









「飛鷹さんって、やっぱり黒澪の姫だけあって綺麗…」





「堂々としてるよね」





「羨ましい…けどかっこいい」










俺達といることでかなりの罵声を浴びさせられていたみっちゃん






本人は泣いたり、助けを求めてきたことは一度もなかった



けど、きっと心の中で傷ついていたであろう学校でのいじめ







だけど






「黒澪と劉霞との交戦のとき、黒澪の姫は命懸けで仲間を守った」







その噂が一瞬でこの辺り一帯に広まった後







学校でのみっちゃんに向けられる視線の意味は変わってきていた









「相楽?」






前を歩くみっちゃんが振り向き、小首を傾げてこっちを見る







その姿はあまりにも愛おしくて






(悠雅じゃなかったら絶対に渡してなかったなー、俺)






そう心の中で苦笑しながら







「はいよ」






歩くスピードを速めて、みっちゃんと海に追いつく