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「はい、どーぞ」





「ん」







私がテーブルの上に、作った朝ごはんを並べると





両手を合わせた後、必ず一口も残さず食べてくれる







「…やっぱり凄いですね、澪さんは」






「蒼…おはよう」







合鍵を使って部屋に入ってきた蒼は、今では悠雅の右腕






碓氷組になくてはならない存在になっているらしい







族解散と同時に、悠雅が蒼に碓氷組へ入る話を持ちかけたとか何とか…








「僕達が何回言っても、朝食をマトモに取らなかった悠雅がねぇ?」







そう言いながら浮かべる黒い笑みは健在のよう









「うるせぇ…蒼」







「すみませんね…ふふ」









悠雅も口は悪いけど、蒼のことは誰よりも信頼してるらしい










「そういえば澪さん

新しい生活で何か困ったことはありませんか?」








「困ったこと…?」







「はい。個室の数が少ないとか、家具の配置が分からないとか…

悠雅は部屋のことをあまり気にしないので私で良ければ相談に乗りますよ」










「……そうね…」