「改めて澪ちゃん

こんにちは。白から聞いたと思うが、私は碓氷 蓮夜。碓氷組の組長をつとめている。」





「…よろしくお願いします。


私は瀬織 澪です。悠雅さんとお付き合いさせてもらっています。



そして…これから先もずっと

隣で支える存在でありたいと思っています。」









私がお父さんに続いて自己紹介すると、真剣な表情ながらも手を差し伸べてくれる








「これから悠雅のことを頼む

きっと君たち2人ならお互いを支えあえる存在になる。


私達は温かく見守っておくよ」






「ありがとうございます」









悠雅の前で、組長にきちんと挨拶出来るか不安だったけど








「ありがとう」



「上出来だ」






テーブルの下でずっと右手を優しく包んでくれていた温もりのおかげで





強くなれた










「悠雅、あまり澪ちゃんに手出ししてはいけないよ?」





「あ?」






握手していた手を離した瞬間、真剣な空気の糸がプツッと切れて





お父さんの顔には再びからかうような笑みが浮かんでいた







「…俺の勝手だ」



「定期的に見張りに行かせようかな」



「やめろ」



「冗談だよ」






……親公認になったということは




今まで以上に距離は近くなるわけで






「…楽しみだな」




組長達にバレないようにコッソリ妖艶に微笑んだ悠雅に赤面したのは言うまでもなかった