「……知らなかったです
それは、“冷酷”のコクに“黒”をかけたとかそういう由来でしょうか?」
何となくの直感を口に出すと
「全くそのとおりだよ。
アイツの笑った顔なんて、生きてるうちに見ることは出来ないって言われてるからね」
深く頷いてくれた
「………え?」
……悠雅の笑った顔が見れない?
「1日1回は笑ってますよ?」
何をそんなに大袈裟に…
「……本当か?」
驚きでこれ以上見開けないくらいの大きな目を向けてくるお父さん
「え…ええ」
「まいったな
私達の予想を超えてしまったか」
「?」
よく意味が分からない呟きに首を傾げていると
「いや、気にしないでくれ
それより澪ちゃんは相当悠雅にとって大切な人みたいだね
それは澪ちゃんにとっても同じことだと捉えてもいいかい?」
……あぁ
この質問は絶対にテストだわ
でもね
聞かれなくても決まってる
「当たり前です
悠雅がいないと生きていけません」
大袈裟すぎる?
いいえ
これが本心
「うん。それが聞けて良かった。
別に今日は君を試すために来たわけでも賛成、反対しに来たわけでもない。
全てを決めるのは君達だから、私達は決まったことを認めるだけだ
でも本心が聞けてよかったとは思っている」
なおも笑顔で優しく接してくれるお父さんは実の父親みたいで、涙が出そうになった

