コンコンコン 「………」 コンコンコンッッ 「…………」 悠雅はほとんどノックしても応えない 大概寝ているから 「…はいるわよ?」 一応断りの言葉を呟きながらも中に足を踏み入れる …途端 フワッと鼻を掠める悠雅の普段使っている香水の香り 薄暗い室内 「…いないの?」 キョロキョロと辺りを見渡しながら奥へ進む 突き当たりのベッド フカフカのそれの上には柔らかそうな掛けシーツ その中に 悠雅の姿はなかった…… 誰かが寝ていた形跡はある 少し乱れたシーツの上 そこに“それ”はあった