“卒業おめでとうございます!”






そう書かれたプレートを見て少し締め付けられる胸








「……………」







3月は忙しかったため、4月に伸びてしまった悠雅と蒼の卒業式





高校卒業と同時に2人は族を抜ける








「……澪」






………!!





「ごめんなさい」





おめでたいことでもあり、皆が祝っている最中でもあるのに悠雅の隣で下を向いてしまうなんて





「……」





何も言わずに優しく髪を撫でてくれる悠雅が恋しい







……今までみたいに会えなくなる



声が聞けなくなる



学校も一緒に行けない



一緒に帰れない…








小さな不安が芽生える






「……いや〜

悠雅も変わったよね…」




相楽の一言で皆の視線が食べ物から外れる






「……何がだ」





悠雅本人も意味が分からないようで、怪訝な顔で相楽を見る








「……雰囲気…とか?」







…雰囲気?



どこがだろう







「あぁ~、それ僕も思ってた!

すごく柔らかくなったよね!雰囲気!

まぁ澪ちゃんが近くに居る時に限るけど♪」