口内を犯すそれは甘く暖かい











満足したのか離れていく唇






コツンと額を合わせると感じる幸せ







……このまま時が止まってしまえばどれだけ幸せか…












でも現実はそんなに甘くない












『あっはっはっはっ


あはっ

ぎゃはははははは』








病室のすぐ外から聞こえてくる、海らしき声






その笑い声でピンク色の空気は一瞬で消え去る












「…チッ」





盛大に舌打ちした悠雅はギッと音を立てて、私を押し倒していたベッドを降りる








「…すぐ戻る」





そういってクシャリと私の髪を撫でた悠雅にキュンと反応する心臓









でもその数十秒後









「……なにをしてる」






悠雅の怒気を含んだ声と





「「「……すみませんでした」」」






聞きなれた3人の謝罪の言葉が聞こえてきたのは言うまでもなかった