♀共学パラダイス♂

「伊吹、そんな奴ほっとけ。」


高級車の中から、怒っているような男の人の声が聞こえた。

優しい人とは違って、すごく怖い声。




「え、しかし・・・」


「お前がそんな顔で見たら女なんて誰でもクラクラするんだよ。

そんな奴ほっといて行くぞ。だいたいそいつが信号無視したのがわりぃんだろ。」




そ、そんな奴ぅ!?

その言い方ひどくないですか!?




「キミ、本当に大丈夫?」


「あッ、はい。大丈夫ですッ!」



優しい人に心配かけちゃ悪いもん♪

アタシはせいいっぱいの笑顔で返事をした。



その時、アタシの視界に駅前の時計が目に入った。




「えぇ!!!7時50分!?」




アタシはまたヘタヘタと倒れこんでしまった・・

ど、どうしよう・・


電車逃しちゃった・・・





もう完璧遅刻だ・・・






「・・その制服、南星女子学園の制服ですよね?」


「えッ、あ、はい・・」


「ここからじゃ、間に合いませんよね・・・」




「・・・はぃ。」