「眼帯は勘弁してよ~……」



「えー。じゃあ、俺の伊達メと交換な。顔は隠さんとヤバい。」



「それでいいからはやく交換して」



そういうと、ちょっと驚いたように目を開く仁。


え、なに?




「千歳……いつもは俺を毛嫌いして俺の私物なんぞ絶対つかわひんのに、急にどうしたんや?」



熱でもあんのか?と俺のおでこに手を当ててくる。




「馬鹿か!
……ただ、お前の側は結構安心すると思ってお前に対する考え方を変えただけだ!」




顔を恥ずかしくて赤くして仁を指差す俺を、仁は鳩が豆鉄砲くらったみたいな顔をしていたが、やがて……。




「……ぷっ…

ぎゃはははははははははははッッッッ!!!!!!!!!」








爆笑しよった……!





「ッ~前言撤回にゃ!」




居たたまれなくなって、そういうと、仁は、笑い涙を人差し指で拭きながら、俺の頭に、ポン、と手をのせた。




「悪かった悪かった」




ニコリ、と笑う仁に、俺はこいつをイケメンだと騒ぎ立てる女子達の気持ちが少し分かったかも知れない。