遊佐 仁(帽子屋) side




「仁ちゃん仁ちゃん。」




「なんかようあるん?ハートの女王。」




狂ったお茶会が終わった後、俺は寝ようと思って、部屋をでようとしたんよ。



だけど、ハートの女王が話しかけてくることでそれは失敗に終わったんね。



……はあ、ただでさえ面倒くさい連中(龍欄)に構ってあげてて疲れてるんやけどね。


俺を超人か何かと勘違いしとるんやないの?


残念ながら、ハートの女王と違うて、俺は超人じゃないんよー。






「潜入、ガンバだよ!

あとー、桐生結斗のこと、調べてみてくれる?僕、忙しいの。」




ね、だめ?と甘えた感じで上目遣いするさまは、老若男女問わず顔を真っ赤に染めることだろう。



ま、俺には効かないんやけどね。





「葵ちゃんがいくら可愛くたって、俺は騙されへんよー。」




「チッ あ、そっかぁ~☆でもでも~僕のお・ね・が・い・☆は、聞いてくれるよねぇ~?」





舌打ち聞こえたで。