「莉奈、久しぶりだな。」

「………え?」


いつも一緒にお弁当を食べていたベンチに、少し…いやすごく大人になった颯斗が座っている。

なにこれ…

もしかして颯斗と合わせるために1人で行かせたの?

いや、もしかしてじゃなくってそうなんだよね。


「待たせてごめんな、迎えに来たよ。」


ベンチから立ち上がって、笑顔で両手を広げてそう言った。

颯斗に再会したらこう言おうとか、あれしようとか、色んなこと考えてた…

でも、そんなこと何も出来なくて、ただただ涙が溢れてきた。