「愛してる…本当に愛してる。こんな簡単に口にしちゃいけないのかもしれないけど、心の底からそう思ってる。」
颯斗があたしの目を見てそう言う。
「あたしだって…あたしだって颯斗のこと、心の底から愛してるよ。ずっと待ってるから。」
またあたし達は抱き合ってキスをする。
ずっとこうしていたい…
時間なんて止まればいいのに…
でも、時間は過ぎていくもので。
「もう行かなきゃだわ、俺…」
「そうだね…、ちゃんと涙拭かなきゃ。颯斗は王子様なんだからっ!」
颯斗がいつもあたしの涙を親指で拭き取るみたいに、あたしも颯斗の涙を親指で拭き取る。
「そうだな、俺は王子様だもんなー。」
「あたしの前では俺様な王子様だけどねー。」
「なら莉奈は、ツンデレ姫だよ。最近は素直だけど。」
そう言って、あたしの頭をクシャクシャする。
颯斗の全部の行動が好き。