神崎くんの目には迷いは無かった。


「…分かったよ。でも、莉奈に会って、本当のことを伝えることは許してくれ。」

「僕は、莉奈を泣かせたり辛い思いをさせたりしなければいいと言ってます。僕に莉奈と長谷川さんのことをどうこう言う権利はありませんから。」


神崎くんの顔は王子様を保ったまま、目でしっかりと真剣な思いを伝えてきた。

こんな風に莉奈を真剣に思っていてくれてる人がいて良かった…

本当に心の底からそう思った。

俺なんかじゃなくて、神崎くんに莉奈を幸せにしてもらってほしい…

そうとも心の底から思った。


これが俺の本当の気持ちで真実。