「ふふふっ、その颯斗くんはさ…学校での颯斗くんでしょ?」

「…う、ん。」


確かに栞の言う通り、学校での颯斗は…


王子様で〝 俺 〟じゃなくて〝 僕 〟って言う。そして、いつも優しくあまり喋らずに見守る感じでカッコ良い雰囲気を出してる。


「莉奈はprinceの神崎颯斗じゃなくて、一高校生の神崎颯斗に恋してるのよ。」


栞はどうしてこんなにもあたしの心に入ってきて、あたしの心を動かすの?


「莉奈と颯斗くんの住む世界が違うなんてあたしは思わない。2人とも園城高校の生徒で同じ1年生なんだから!」