小指の糸のゆくえ

「というわけなんです。」





しばらくマコは黙っていた。





「ふぅーん。大変だったんだね。あと、もう1個質問していい?」




「はい。」




「藤田君と穂乃ってそこそこ仲良かったの?」




「え。よく私とほのんと剛くんと遊んでました。」




「なるほどね、ありがとー!おかげでちょっとわかった。」




「え、なにがですか??」




「剛くんのこと❤︎」




私にはチンプンカンプンだったけど、

他人の役に立てたならそれでいいや。



「んじゃーねー!」



「あ、はい。」




わたしはマコと別れたあともずっと図書室にいた。



あとから、後悔するハメになることなんて考えもつかなかったけど。