どうにかこの場所から逃げたくて
走り出そうとした時、
ドンッ
壁に手をつかれて行く手を阻まれてしまった。
びっくりして航宇くんの顔を見てみると、
少しイラついているような航宇くん。
あれ… なんか怒ってる…?
「有紗ちゃんが先輩を好きなことはわかったから。
でも、俺は諦めないよ。
有紗ちゃんが俺のこと好きになってくれるまで。」
「なっ…! 私は先輩一筋なんだからっ!
きゃっ」
ぐいっと体を引かれて、抱きつく体勢になってしまった。
「航宇くんっ! 離してっ!」
恥ずかしくてばたばたしていると、
「嫌だ。 …有紗ちゃんは俺のこと嫌い?」
と耳元でささやいてきた。

