あれから。
朱里亜は汚く汚された制服に傷ついた体を包み、フラフラとした足取りで家へ向かった。




帰り道、いろいろな事を考えた。
どうして自分がこんな目にあわなければいけないのか…わからなかった。







男が女の事をいやらしい目で見ているのはしっているつもりだった。
けど、いやらしい目で見ているだけじゃない人が世の中にはいるんだって身をもって知った。





思い出すだけでも怖くて涙が溢れる。





「初めては…好きな人がよかったな……」
そう呟きながら、込み上げる恐怖や怒りを沈めさせながら自転車を押して帰った。









家に帰ってからは、すぐにシャワーを浴びた。
気持ち悪かったもの全て洗い流してくれる様な気がしたから。







何時間シャワーを浴びても、どれだけ強く体を洗っても…、
それでも心が癒える事はなかった。





ただ、”レイプされた”という現実を思い知らされるだけだった。